Studio One 5 で閉じるときに落ちた原因を特定した

2021年12月8日水曜日

DTM Studio One

t f B! P L

今日は自作ソフトの話ではなく、趣味のDTMについてです。

まだまだ知識も経験も浅いへっぽこDTMerですが、それなりに楽しんでいます。

今回の記事は、 Studio One 5 でソングを閉じるときにクラッシュしたときの話です。

同じような問題に行き当たった方の役に立つかわかりませんが、自分用備忘録も兼ねて書いてみます。


症状

最近作業していた特定のソングファイルで、ファイルを閉じるとき(アプリケーションの終了時を含む)に必ず Studio One が落ちて、その次の起動時に「予期せぬ終了」と出てくるようになりました。

再生とか編集をしたとき、あるいは起動時に落ちる、というのならまだしも、閉じるときに落ちるというのは率直に言ってよくわからないぞ、という感じでした。何かメモリ解放とかの問題かな?くらいの推測しかできません。

Studio One の診断レポートも作成して見てみたのですが、あまりピンとくるものはありませんでした。

その問題のファイルは、別のマシンで編集して閉じたときには落ちなかったので、その点がちょっと引っかかりました。

まあ、閉じるときに落ちるだけであって、未保存の編集結果が失われるというような嫌な思いはせずにすんでいるので、あえて気にしないことにする、という手もありましたが、原因を特定してみることにしました。

結論から言うと、原因はプラグインだったのですが、以下、その原因探しと対策の話です。

なお、実際にはこの記事に書いたような一直線の進み方ではなく、もう少し試行錯誤していますが、煩雑になるので省きました。


原因探しその1:起動オプションの利用

Studio One 5 の異常終了後の初回起動時には、ダイアログでこんなオプションが出てきます。

Studio One 起動オプション画面

ここで、Studio One の特定の機能を無効化して起動することができます(なお、異常終了後以外にこの画面を出したければ、Shift キーを押しながら Studio One を起動すると出てきます)。

例えばある機能を無効化して起動し、その状態で正常に操作できれば、その無効化した機能に関連する何かがおかしくて落ちたのだ、ということになります。

さて、どうやらDAWが落ちる原因の大半はプラグインであるようなので(このあたりは検索すれば色々なサイトで言われています)、画像上から5つ目のチェックボックス、[VST 3 プラグイン対応を無効化] にチェックを入れて起動ボタンをクリックします。

そして問題のソングファイルを開き、閉じます。

…すると、何事もなかったかのように普通に終了でき、「予期せぬ終了」にはなりませんでした。

つまり、VST 3 プラグインが原因、ということが判明したわけです。


原因探しその2:プラグインの特定

ここからは VST 3プラグインのどれがまずいのかを探していく作業になります。

原因がいずれかのプラグインにあるのなら、そのプラグインを削除した上で操作すれば結果が変わるはずなので、それを見つけるという作業です。

やることは非常に単純です。

まず起動オプションを使わずに通常通り起動します。

その上で、問題のファイルを別名で保存したものを用意し、VST3プラグインを1種類削除して、問題の操作(私のこの件の場合は、ソングファイルを閉じる処理)を行います。

この作業を、削除するプラグインを毎回変えて、一つ一つ行い、結果を見ます。

私の問題のファイルの場合は、SampleTank 4を削除すると、ソングを閉じるor終了する以前に、SampleTank 4を削除したその時点で落ちる、ということが分かりました。

よって、SampleTank 4が原因ではないかと考えました。


対策

原因がSampleTank 4(以下ST4)に関連する何かである、という推測はできましたので、あとはこれをどうするかです。できることを一つずつやっていきます。

まず、ST4のバージョンは4.1.4でした。

作業時点で最新のバージョンは4.1.5でしたので、これにアップデートし、もう一度同様にソングファイルから削除してみます。

結果は変わらず、ST4を削除したその時点で落ちました。

そこで「どうしよう?」と考えました。

ST4の設定画面を見ていて、「そういえば…」と思い出したのが、サウンドコンテンツのフォルダの位置です。

冒頭に、別のマシンで編集して閉じたときには落ちなかったと書きましたが、そのマシンとはファイルの格納場所が全然違うのです。

もしかするとこのフォルダ構成の差異が原因か?ということで、とりあえず、ST4のスタンドアロン版設定画面[Sound Content]から [Rescan All] を実行。念のため、問題のファイルに挿入されていたST4の設定画面からも同様に実行。

そして前述のやり方で、ソングファイルからのST4の削除を実行。

すると、正常に削除でき、Studio Oneは落ちませんでした。

終了時、ソングファイルを閉じるときも同様に正常に終わりました。

これにてひとまず解決、と言って良いでしょう。


まとめ:段階的な原因探しと対策

今回やったことは3段階に分かれています。

  1. まず、Studio Oneの起動オプションでVST3プラグインが原因だと特定し、
  2. 次に、具体的にどのVSTが原因かを特定し、
  3. 最後に、特定したプラグインに対して症状の対策作業をする。

という形で、1と2で原因を絞り込んでから3で"治療"するというものでした。

作業を終えてみて思ったのですが、これはある程度汎用性のあるやり方ではないかと思います。

今後同種のトラブルに遭遇したときには今回のことを思い出せるように、記事にしました。

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